• プレママ/マタニティ image

    anzucco anzucco

    2015.05.17

    妊婦さん要注意! 想像以上にリスクの高い、身近な食品の食中毒菌。
    タグ: , ,

     

    妊娠中は食事に気を使いますよね。バランス良く栄養を摂取することに加え、摂取量を控えた方がいいものもあります。過度に神経質になる必要はありませんが、中には妊婦中の摂取が特に食中毒の原因となりやすい食品があるので、注意が必要です。

    妊娠中の食中毒は海外では事例も多く、認知度は高い一方で、日本では「食べない方がいいらしい」程度の認識であるのが実態です。その中でも、リステリア菌は妊婦の感染リスクが高く、厚生労働省でも、2014年11月に正式に注意喚起が出されたので、ここで改めてご紹介します。

    妊娠中は感受性が高く、感染しやすい

    妊娠中は免疫力が低く、健康的な成人と比較して、100~1000倍感受性が高いとの算定があります。リステリア菌に関しては、健康な成人よりも感染リスクが20倍高いとされています*1

    妊娠中に感染すると、軽いインフルエンザのような症状を示すことがあり、菌血症となると、急な発熱、筋肉痛、関節痛、頭痛、背部痛を伴う事があります。一方で、全く症状が現れないケースもあります。

    リステリア症の妊婦191人を対象にした調査研究によると、症状なしが29%、発熱が65%、インフルエンザの様な症状が32%、腹痛/背部痛が21.5%、頭痛が10.5%、嘔吐/下痢が7%、筋肉痛が4%、のどの痛みが4%であったと発表されています*2

    リステリア食中毒の問題は、妊娠中の感染による、胎児への影響

    母体がリステリア菌に感染した場合、胎児は出生前に子宮内で、または、出産時に膣内で感染するリスクが非常に高くなります。

    感染した胎児や新生児の致死率は20-30%と高く、新生児の髄膜脳炎、敗血症などを引き起こすリスクも高くなります*1

     

    リステリア菌は身近に幅広く存在!

    リステリア食中毒とは、リステリア・モノサイトゲネスという菌による食中毒です。この菌は、土壌、河川といった環境中に加え、家畜、家禽の腸管内など幅広く存在している細菌で、食品を介して感染する食中毒菌です。

    基本的には、加熱により死滅しますが、4度以下の低温や、12%食塩濃度下でも増殖できる点が特徴です。

    一般的に、塩漬けや冷蔵保存していれば、食中毒関連の菌は増殖しないというイメージがありますよね?
    しかし、このリステリア菌においては、そのような状況でも繁殖し続けます。また、製造ラインなどにも定着することが知られているため、食品加工の段階で、長期間にわたり食品を汚染し続けることもあります。(食肉加工品においては、加工プロセスの多い食品ほど、汚染率が高くなります。)

    この食中毒は、感染率そのものはさほど高くはない(年間0.1~10人/100万人)ですが、重症化すると致死率が高い(20-30%)ため、WHOにおいても注意喚起が行われています。

    リステリア菌が潜みやすい、注意すべき食品

    <冷蔵庫に長期間保存され、加熱せずにそのまま食べられる食品>
    ・生ハムなどの食肉加工品
    ・未殺菌乳、ナチュラルチーズなどの乳製品(過熱をせずに製造されるもの)
    ・パテやスモークサーモンなどの魚介類加工品

    出所:厚生労働省「リステリアによる食中毒」

    生ハムやスモークサーモンといった、加熱処理がされていないready-to-eat食品は、高い確率で食品そのものがリステリア菌に汚染されているだけでなく、保存の段階で、さらに増菌する可能性が非常に高いと知られています。

    チーズは低温で長期熟成を行うため、リステリア菌が繁殖しやすいことがわかっています。特に水分活性の高いソフトタイプのナチュラルチーズは、海外での集団感染事例が多い食品と言えます。

    ちなみに、ここでいう、ナチュラルチーズとは、「乳、クリーム、バターミルク又はこれらを混合して凝固させた後、ホエーを除去して製造されたもの 」を指します。具体的には、フェタチーズ、ブリーチーズ、カマンベールチーズ、ロクフォーチーズ、メキシカンスタイルチーズ等が挙げられます。
    プロセスチーズは「ナチュラルチーズを粉砕、加熱融解して乳化したもの(スライスチーズなど)」であり、国内製品に関しては製造過程に加熱の工程が含まれるため、 リステリアのリスクは低くなります。ただし、国ごとに製造工程の規制が異なるため、輸入食材に関しては注意が必要です。

     

    リステリア食中毒の予防方法

    ・加熱が必要な食品は、中心まで十分に加熱する(食物の内部も摂氏74度以上に達するよう加熱する)
    ・賞味期限にかかわらず、冷蔵庫内での長期保存を避ける。保存が必要な場合は、チルド室や冷凍室をなるべく利用する。
    ・生の肉や魚、ナチュラルチーズにふれた手や調理器具をすぐに洗う(まな板などの使い回しを避ける)

     

    上記は予防法ですが、妊娠中は特に感受性が高くなっているので、なるべく感染可能性の高い食品は避ける事をお勧めします。
    いずれも、現代の食生活には頻出する食材ですので、注意が必要ですね。
    しっかりと正しい情報収集をしながら、健康な妊婦生活を送って下さい!

     

    ————————————————————————————————————————————————————————————————
    *1: 横浜市衛生研究所
    *2: 
    Mylonakis E, Palion M, Rohmann EI, et al. Listeriosis during Pregnancy: a case series and review of 222 cases. Medicine [Baltimore]. 2002;81: p. 260-269.

     ————————————————————————————————————————————————————————————————

     

    anzuccoは、産前産後の女性を対象とした、出張ケア専門のサロンです。

     

    anzucco
    助産師やヨガインストラクターを中心とした、産前産後のプロによる訪問ケア。
    http://www.anzucco.com/

    専門家による、妊産婦のための信頼できるコラムサイト「anzucco HUB」を通じて、良質な情報、専門家との直接の触れ合い、安心できるママ友ネットワークをご提供します。

  • プレママ/マタニティ コラムはこちら
  • プレママ/マタニティ コラムはこちら
  • 産後ママ/育児 コラムはこちら
  • 産後ママ/育児 コラムはこちら
  • 産前産後ケア
  • 産前産後ケア
  • Facebook

  • family photo shooting
  • family photo shooting

JOIN US NOW

Facebook

Access Ranking

pagetop